2017年2月10日金曜日

アリさんとの一カ月

みなさん、こんにちは!ウエキです。
最近、親知らずが炎症を起こして、来週明けに歯を抜く手術をすることになり、戦々恐々としています。(苦笑)
最近あまり事務所にいなかったのですが、それは親知らずで寝込んでいたわけではなく、パキスタンから来たアリ・ハムザさんのピアカウンセリング研修に同行していたからです。
ピアカン講演会の日のアリさん。キマってます!


この研修は、JILの海外支援事業の一環でパキスタンの障害者が自立するためのエンパワーが出来るピアカウンセラーを養成するためのものです。
パキスタンではまだピアカウンセリングは普及していないので、そのパイオニアとしてアリさんが来日され、一か月間メインストリーム協会に宿泊し、神戸にあるリングリングで研修を受けていました。

通常、ピアカウンセラーになるためには集中講座と、長期講座を受けた上でピアカウンセリングの運営を少しずつ経験したり、リーダーを体験していき数年かけて一人前のピアカウンセラーになれると言われています。
が、しかしアリさんの場合は一カ月という限られた時間で集中的にピアカウンセリングの基礎から応用、関連する知識に至るまで、まさに詰め込みのカリキュラムをこなさなければなりませんでした。
講座の休憩中の一コマ

研修の前半は3日間の集中講座と2日空けてすぐに4日間の長期講座があり、まさにピアカン漬けの一週間でした。
アリさんはとても飲み込みが速く、長期講座が終わる頃にはピアカウンセリングの核心部分をしっかりと理解したうえで思慮深い質問をたくさんしてくれて、一緒にいる自分も大変勉強になりました。

講座は夜九時まで続きました。疲れたけど気分はスッキリしています。


研修の後半では実際にピアカウンセリングの講座のリーダーを体験する時間がありました。
とても初めてとは思えない落ち着いた穏やかな雰囲気でリーダーをこなしていて、リングリングのベテランカウンセラーのアドバイスを正確に受け取って日に日にうまくなっていくのがわかりました。

最終日は全体のフォローアップがあり、実際に帰国後どういうアクションを取っていくかということを中心に話をしました。
そのときのアリさんが話されたビジョンはすごく明確で、パキスタンという国でどのようにピアカウンセリングを普及させるか、そして何が課題になり、どう解決するかも具体的に見通しを立てていて、聞いているだけで、数年後には多くの障害者がピアカウンセリングを活用している姿が目に浮かぶようでした。

一カ月アリさんと一緒にピアカウンセリング研修を受けてアリさんから学んだ最大の事は一瞬一瞬に集中して全力で取り組むという姿勢です。
文章だけではすごくまじめな人に見えると思いますが、結構おちゃめなとこもありました。
毎回電車でリングリングまで通っていたのですが、アリさんは毎回のように写真を撮っていました。駅前だったり、貨物列車の前だったり、ガストの前だったり、大開通りの横断歩道の前だったり、何が珍しいんだろうって思う時もありましたが新しいものや珍しいものに何でも関心を持つ姿を見て、そういう開かれた心を持ち続けることはすごく大切だと感じました。

日本の節分も体験。恵方巻おいしかったみたいです。

関西といえばやっぱりここ!


今年は特に寒く、雪も例年よりよく降ったと思いますが、雪が降らないパキスタンから来たアリさんにとってはとても珍しく、雪が降っている中を楽しそうに車いすで走りまわっていました。
最終日は雪がちらつくとても寒い日で、普段だったら外に出るのも嫌気がさすとこでしたが、アリさんがいつもワクワクしている雪が降ったことがなぜか嬉しく感じました。
他にも通りがかりのスーパーや百均にふらっと入ってみたり、日本の社会や文化に興味をもって様々なことを体験したり質問されていました。
仕事や勉強だけでなく、遊びや休憩中のいろんな物事に気付いて楽しむという「今」を大切にしているアリさんの姿を見ることで、自分は力をもらいました。

パキスタンとの友好の旗をプレゼントされています。さよならパーティーでリングリングのみんなと記念撮影。


あっという間の一カ月でしたが、自分にとってもピアカウンセリングについてのことはもちろん、人として学ぶことがたくさんあり、少し成長できたと思います。

いつか近いうちにパキスタンに行って、アリさんやアリさんの仲間に会いたいと思いました。



今日の事務所。みんなでマイルストーンのポーズで記念撮影。

阪急西宮北口駅ホームでお見送り。

今日は京都のCILアークスペクトラムに訪問してから、東京に向かう予定です。

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