2019年10月30日水曜日

UDタクシー乗車調査

みなさん、こんにちは

藤原勝也です。


今日は東京パラリンピック開幕の300日前でした。そんな日に全国一斉UDタクシー乗車調査が実施されました。
http://dpi-japan.org/wp-content/uploads/2019/09/1030taxy-450x302.jpg


一昨年トヨタ自動車がトヨタJPNタクシーを販売しました。その車はスロープ等が標準装備されていて、いつでも車椅子のまま乗車できるようになっています。
トヨタは日本のタクシー車両のほとんどを生産していて、今後はJPNタクシーしか生産しないので理論的には将来自由に流しのタクシー等を拾って車椅子ユーザーも乗車できるはずです。

しかしながら全国で相次いで乗車拒否が起こっています。

乗車拒否しないように国土交通省から通知が出され、さらにトヨタ自動車はスロープや固定装置を改善してより扱いやすくしてくれているにも関わらず続いています。

国土交通省の通達は以下の通りです。

国自旅第185号の2平成30118
一般社団法人全国ハイヤー・タクシー連合会会長殿
国土交通省自動車局旅客課長
ユニバーサルデザインタクシーによる運送の適切な実施について
 ユニバーサルデザインタクシー(以下「UDタクシー」という。)は、流し営業にも活用されることを想定し、身体障害者の他、高齢者や妊産婦、子連れの人等、様々な人が利用できる構造となっている福祉タクシー車両として、導入の推進を図っている。
一方、UDタクシーの導入が進むに伴い、車いすの利用者等がUDタクシーであるにもかかわらず事業者から運送申込みを断られるといった事例が寄せられており、また、一部報道や障害者関係団体からもそうした指摘がされているところである。
このため、UDタクシーの運送に携わる貴会傘下会員等に対し、障害がある者の社会的障壁の除去の実施についての必要かつ合理的な配慮を的確に行うとともに、必要な環境の整備を図るよう、下記事項について周知徹底を図られたい。
また、貴会傘下会員等のUDタクシーに関する研修の実施状況及び実施目標の設定状況を定期的に把握し、当課に情報共有されたい。
1.UDタクシーであるにもかかわらず、利用可能な車いすの利用者等の運送の引き受けを正当な事由なく拒絶することは、道路運送法(昭和26年法律第183)13条の規定に違反するものであり、当該規定その他の関係法令の遵守を徹底するよう運転者その他の従業者を指導すること。
2.各社及び団体において、UDタクシーの運転、予約、配車その他の業務に携わる者に対し、UDタクシーの運送(予約及び配車を含む。)に関する研修を受講させるとともに、教育担当者を育成し、定期的な研修の実施に取り組むこと。特に次に掲げる事項に留意すること。
(1)研修内容には、従業者の意識の啓発に資するよう、障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律(平成25年法律第65)及び同法第6条に規定する障害を理由とする差別の解消の推進に関する基本方針への理解に関するものを含めること
(2)UDタクシーの設備の操作を行う運転者に対する研修及び運転者への教育担当者の育成に係る研修は、実車を用いた説明及び実習を含めること
(3)これらを内容とする研修計画を策定すること
3.UDタクシーを指定した予約・配車が可能となるようサービスを充実させるとともに、UDタクシーの保有台数や予約状況などを利用者が把握しやすくなるよう積極的に情報を提供すること。
また、予約・配車に携わる従業者に対し、障害のある者に対し不当な差別的取扱いをすることがないよう周知徹底することとあわせて、利用者の利便に資する的確な配車が可能となるよう車両の規格について理解を深めるとともに利用者の制約条件などについて予約時等に適切に確認するよう指導すること。
以上

西宮でも乗車拒否が相次いでいます。
タクシー会社にJPNタクシーの配車を依頼したところ車椅子で乗せれるタクシーはありませんと答えられる(その会社にJPNタクシーがあることは確認済み)、車椅子を折りたたんで乗ってください、車を所有していて、さらに車椅子のまま乗れることを認識しているのに、乗せることはできないと言われる。などなど問題が続出しています。
会社内で研修等が十分に実施されていないなど様々な要因が考えられます。

そこでDPI日本会議が中心となり、実態調査を実施することになりました。調査結果を元に国やタクシー会社などに改善を求める予定です。

全国各地の障害当事者団体に調査協力が呼びかけられました。
私たちも今日実施しました。



さぁ、今日の成果は…

しかし、拒否されるケースもあり、とても残念です。
やはり、どれだけ整備されても、それだけでは問題解決しません。接遇等の改善のためには車椅子ユーザーが声をあげていかなければなりません。

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