2012年5月26日土曜日

これは差別ですか??

こんにちは。
ウエキです。



今日の事務所はHIL・障問連の条例作りの定例会があり、兵庫県下の自立センターや当事者団体の人達が集まっていました。



兵庫県に障害者差別禁止条例を作るために,2ヶ月に1回集まって、会議をしています。
今日の定例会では、差別事例の分類作業をしました。
今まで、条例作りのために阪神間や姫路、伊丹、淡路島などで差別事例を集めるワークショップを開いて来ました。
そこでは、さまざまな障害を持っている人から、今まで体験した辛かった事や腹がたった事を話してもらい、現在500以上の事例が集まっています。
そして、これらの事例を条例作りの基礎にしていきます。
しかし、これらの事例全てが差別に当たるかと言うと、必ずしもそうではありません。
もちろん、差別にあたらないからといって許される問題ではないし、当事者にとってはしんどい体験ですが。

国連の障害者権利条約や今政府の中で作られようとしている障害者差別禁止法などの法的な「差別」と言うのは、いくつかの条件があります。
法律などで、差別を禁止するには何が差別なのかと言うはっきりとした基準が必要だからです。
その基準というのは
1障害が理由であること
2障害のない人と異なった結果が生じたこと
3相手にかかる負担が重過ぎないこと
の3つです。
兵庫県の条例づくりでもこの基準を中心にして、より具体的に条文の内容などを考えていかなければなりません。
その第一歩として、今まで集まった事例を、それが法的に差別に当たるかどうか、差別であるならどのような差別であるかを1つずつ検証して整理していく作業を行いました。


兵庫県では、まだこの作業を行ってなかったので、この日のために分類を方法を考えて準備をしてきました。
初めての試みなので、正直どうなるんだろうという気持ちがありましたが、とりあえず今日は500事例の内、150事例を分類することにしました。

まず、少人数のグループに分かれました。



各班ごとに事例のリストを配って一例ずつ分類をして、結果を表に書き込んでいきます。



事例の判断は、一人一例ずつ順番に回していき、それをもとに班全体で議論していくことで一人ひとりが差別の基準について考えを深めていく環境を作りました。




事例の中には判断が難しいものも結構ありました。
しかし、実際に一つ一つの事例に向きあって話し合いをすることが重要で、今回出てきた課題を話し合っていくことで一人ひとりの認識がだんだんと一致してくるのではないかと思います。
今後も定例会でこの取り組みを続けていきたいです。

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